LPIC-2 - 201試験 - 206:システムの保守 - 206.2 バックアップ操作

Last Update : September 18 2014 21:34:17

     

a. バックアップ計画

コンピュータに保存されているデータは、さまざまなハードウェア障害、操作ミス、災害などで簡単に消失してしまいます。
なにも対処しないとデータは復活することができません。データを守るためにはデータのバックアップが必要です。
また、バックアップをシステムにあった形で実行する必要があるため、バックアップ方法・時期・媒体をよく検討する必要があります。

1.バックアップの種類

バックアップには、データの保存方法により、完全バックアップ・差分バックアップ・増分バックアップの3つがあります。

  • 完全バックアップ(フルバックアップ)
    すべてのファイルを対象にバックアップをとります。
    バックアップ時間とバックアップ容量が大きくなります。
  • 差分バックアップ
    前回の完全バックアップ以降に追加または修正されたデータのみをバックアップします。
    フルバックアップ直後はバックアップ容量・バックアップ時間は少なくて済みますが、フルバックアップから時間がたてばたつほどバックアップ容量も時間も大きくなります。
    バックアップからデータを復元するときは、直近のフルバックアップのデータと最後の差分バックアップのデータがあれば、直前の状態に復元できます。
  • 増分バックアップ
    フルバックアップまたは増分バックアップ以降に追加・修正されたデータのみをバックアップします。
    増分バックアップを短期間で定期的に行うと、増分バックアップ時間と容量は少なくて済みます。
    バックアップからデータを復元する場合は、直近のフルバックアップとそれ以降にとった増分バックアップのすべてのバックアップが必要です。
    フルバックアップを復元した後、増分バックアップを取った順番で復元していくことで、直前の状態に復元できます。

b. バックアップメディア


c. バックアップコマンド

1.dd コマンドによるバックアップ

dd コマンドの使い方は至って簡単です。if= にコピー元のHDDを指定し、of= にコピー先のHDDを指定します。HDDをまるごと複製したい場合に重宝します。この手順でHDDを複製した場合、パーティションの切り方なども全く同じ構成のディスクができあがりますので、コピー元とコピー先のHDD 容量は同容量である必要があります(コピー先のほうが容量が大きい場合は、残った領域は空領域となります)。

# dd if=/dev/hda of=/dev/hdb
     コピー元     コピー先

なお、HDDの容量不足などの理由で、より容量の大きいHDDへデータを移動したい場合(パーティションの切り方を、コピー元とコピー先で変更したい場合)などには、dump とrestore などのコマンドが推奨されます。


● dd コマンドオプション
 bs 一度のI/O操作で転送されるデータサイズ(bytes)を指定
 ibs=bytes 一度に指定したバイトのブロックを読み込む。デフォルトは512byte
 obs=bytes 一度に指定したバイトのブロックを書き込む。デフォルトは512byte
 skip=blocks 入力ファイルの先頭から指定したブロックをスキップする
 seek=blocks 出力ファイル中の指定したブロックをスキップする
 count 入力から出力へ指定したブロックをコピーする

ファイルをフロッピーディスクに複製するには、

# dd if=/tmp/fdd.img of=/dev/fd0

フロッピーディスクからHDD にコピーするには、if と of の指定を逆にします。

# dd if=/dev/fd0 of=/tmp/fdd.img

カーネルのコピーをとるには以下のようにします。

# dd if=/boot/vmlinuz of=/dev/fd0

CD-ROMのイメージファイルの作成には以下のようにします。この時、ファイルシステムを通さずにデバイスから直接データを受け取るため、CD-ROMをマウントしている必要はありません。

# dd if=/dev/cdrom of=cdrom.iso

MBR(ディスクの先頭512bytesのデータ)をコピーするには、

# dd if=/dev/hda of=mbr.img bs=512 count=1


2.HDDのデータを完全消去

dd コマンドはイメージの複製以外にも、HDD を完全に消去することもできます。ゼロ(zero)をディスク全体に書き込むことでデータを完全に抹消します。消去の対象となるのは、ディスク全体かパーティション全体になります。プライマリマスターのHDD全体を消去するには下記のコマンドを打ち込みます。

# dd if=/dev/zero of=/dev/hda

より安全にデータを消去したい場合は、以下のように乱数を生成する仮想デバイス/dev/urandom からのランダムデータを2回ほどHDDに書き込み、最後にもう一度/dev/zero でゼロを出力します。

# dd if=/dev/urandom of=/dev/hda
# dd if=/dev/urandom of=/dev/hda
# dd if=/dev/zero of=/dev/hda



z. 出題範囲概要

●主要な知識範囲
バックアップに含める必要があるディレクトリについて知っている
Amanda、Bacula、BackupPCなどのネットワークバックアップソリューションについて把握している
テープ、CD-R、ディスク、またはその他のバックアップメディアの利点と欠点を知っている
部分的および手作業によるバックアップを実行する
バックアップファイルの整合性を確認する
バックアップを部分的または完全に復元する
●重要なファイル、用語、ユーティリティ
/bin/sh cpio dd tar /dev/st*および/dev/nst* mt rsync


  [ 例題 ] 
  1. 201:206.2 問01  バックアップ
  2. 201:206.2 問02  バックアップ
  3. 201:206.2 問03  /dev/st*デバイスと/dev/nst*デバイス
  4. 201:206.2 問04  ログファイルをリモートでバックアップ
  5. 201:206.2 問05  バックアップコマンド


     

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